受験年度 | 第66回 (H28年度) | 第65回 (H27年度) | 第64回 (H26年度) | 第63回 (H25年度) | 第62回 (H24年度) | 第61回 (H23年度) |
受験申込者 | 44,044人 | 47,145人 | 49,876人 | 55,332人 | 58,453人 | 59,975人 |
昨対年増減 | △3,101人 | △2,731人 | △5,456人 | △3,121人 | △1,522人 | ー |
第61回 との増減 | △15,931人 | △12,830人 | △10,102人 | △4,643人 | △1,522人 | ー |
「税理士」とは「税金」に関する相談を受けたり、税務署に提出する税務申告書の作成を代行することができる日本で唯一の資格です(「独占業務」と呼ばれます)。従って、税理士でなければ、税金の相談に乗ってあげたりすることは、そもそも法律違反になるのですが、銀行や生命保険会社等では節税相談・相続対策相談といったことを堂々とやっていますので、「独占業務」とは実質的に破綻しているのが現状です。
では、税理士の仕事とは何なのかと聞かれると、ご説明するのは非常に難しいのですが、弊社の事務所ではクライアント(お客様)が困っていることがあれば、それを何とか解決するお手伝いをすることだと考えています。弊社の事務所だけでは対応できない事案も当然出てきますので、そういった場合に備えて社外の弁護士、司法書士、不動産鑑定士、中小企業診断士等のアドバイザーと提携しています。弊社が思い描く税理士事務所の仕事とはクライアントのハブ(継手)になることだということです。なぜ、税理士事務所がハブとなりえるのかというと、一般的な会社(個人的に嫌いな表現ですが「中小企業」と呼ばれる会社です。)では弁護士と顧問契約しているような事はほとんどなく、どのような会社でも毎年税務署に申告書を提出しないといけませんので税理士事務所とだけは必ず顧問契約することになるために、必ずハブとなりうる存在であるためです。
(イメージ図)
具体的な業務内容
税理士になるためには「税理士」資格が必要になります。
税理士資格の取得には大まかに下記の方法があります。
会計科目である、簿記論、財務諸表論と税法科目である法人税法又は所得税法とその他2税目以上の試験に合格する必要があります(合計5科目以上)。
私の場合、簿記論、財務諸表論、法人税法、相続税法、消費税法の5つの試験に合格しています。
会計系又は経済系の大学院を卒業することで、上記の会計科目又は税法科目の一部を免除することができる方法です。数年前であれば、大学院を2つ卒業することで全科目を免除することができていましたが、現在では一部科目の免除に改正されました。通称「院免」と呼ばれ、試験合格組からは軽蔑されることになりますが、大学院の卒業歴を明らかにしなければ院免なのかの判断はつきません。また、一般的に「院免」の方は税務の知識が不足しており、仕事のできない方が多いため、弊社の事務所では従業員としてそもそも採用していません。
現在税理士登録されている人数は下記のようになっています。
税務署OB>院免>試験合格>弁護士・公認会計士
このような歪(いびつ)な状況になっているのは、第二次世界大戦後「税理士」が不足していたために税務署OB、院免、弁護士・会計士等に免除を認めていたことが、50年経った今でもそのまま既得権益として維持されていることが原因となっています。実質的に何らかの免除で税理士になれる方がたくさんいる状況ですので、税理士という資格そのものの存在価値が非常に希薄になっています。海外では税理士という資格はなく、会計士が日本の税理士と同じような仕事をやっていますので、日本でも税理士と会計士を統合してはどうかと思います。しかし、これも大人の事情でなかなか難しいんですけどね。
勤務時間は何時から何時までですか?
弊社の基本勤務時間は午前9時30分〜午後5時30分までとなっています。
また、土・日・祝日は基本的にお休みです。
しかし、クライアントの都合に合わせて仕事を進めないといけないことが多いため、ミーティングが午後9時から始まり深夜12時を回るということもザラにありますし、土日祝日のみしかお時間が取れないクライアントの場合には、休日出勤することも普通にあります。
そのため弊社の事務所では各担当者の裁量勤務にしていますので、仕事をキチンとやっているのであれば、何時に出社してきても、何時に帰っても全く問題ありません。
一方、仕事ができない方の場合は毎日最終電車まで仕事が終わらず、土日祝日も事務所に出社してこないといけなくなりますので、自然と事務所を辞めていきます。
非常に厳しい世界だとご理解いただければ間違いありません。
何故、税理士になろうと思ったのですか?
HPから転載させてもらいます。
高校は附属校なのですが、大学の学部選択のときに「商学部」を選んだことが、そもそもの発端だったと思います。
比較的高校の成績はよかったので、どこでも好きな学部を選ぶことができたのですが、学部選択で悶々としていたとある夜、深夜番組で「ラブホテルのコンサルタント」なる人が出ているドキュメント番組を見ました。
そのコンサルタント曰く「自分がコンサルした案件の事業計画と実際の売り上げの誤差は5%以内だ」と自身満々で語っている姿がとてもカッコよくて、自分も将来は何かのコンサルタントになりたいと思い「商学部」を選択したのでした。
(商学部に必要とされる科目の成績がとてもよかったため特別推薦枠の1番で進学が決まったのですが、大学は自分の思い描くようなところではありませんでした。愚痴っぽくなるのでこれくらいで。)
税理士を目指すことになった直接のキッカケは大学に絶望したためですね。
大学2年の秋、希望していたマーケティングのゼミがあったのですが、そこはサークル等の先輩のコネが最重視されるところだったため不合格となってしまい、最終的に行き着いたゼミは不合格者の吹き溜まりとなっていた「東ヨーロッパの経済」になってしまいました。その後、「もう大学に何を期待してもアカンわ。」と資格受験予備校の大原簿記専門学校に中小企業診断士のパンフレットをもらいに行き、親にWスクールさせてもらえないかお願いしたところ「税理士やったらやってもええ。」と言われました。親に言われるまでは税理士になるなんて考えていなかったのですが、税理士のガイダンスを受けに入ったら「最近の税理士さんの仕事ではコンサルティングが重視されていますよ。」と言われたのを真に受けて、税理士を目指すことになったのでした。その後「東ヨーロッパの経済」のゼミには一度も行きませんでしたが、大学4年のときに「会計学」の3年生のゼミに混ぜてもらい、ゼミの単位だけはもらいましたけどね。
税理士を目指すことになったのには、もう一つ理由があります。
実家が農家なのですが、ずっと農業をやっていた祖父がコツコツ僕らに毎年100万円づつ贈与してくれていた銀行口座が相続税の税務調査ですべて否認されてしまい、どでかい相続税を払わされることになってしまいました。
その頃、大学に入ったら親が車(カルマン・ギア)を買ってくれるハズだったんですけど、逆に相続税を払わなあかんからと、しばらく相続貧乏になったのを目の当たりにした経験があります。
自分が両親から相続するときには「ちゃんとせなあかんやろ」と感じたことも税理士を目指すことにした理由です。