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  1. 中小企業でも研究開発の税額控除が受けられる?!

中小企業でも研究開発の税額控除が受けられる?!

中小企業でも研究開発の税額控除が受けられる?!

チョイネタ

研究開発に使った費用は「試験研究費の税額控除」という制度で法人税額から控除できるのですが、この制度を適用しているのはほとんど大企業ばかり。

では、中小企業が研究開発をまったく行なっていないかといえばそうではないですよね。

WEBビジネスを展開しているITベンチャーや、東大阪に代表される機械部品の製造加工を行っている中小企業には、試験研究費の税額控除を受けれるのに受けられていないと思われる企業が多くありそうです。

状況

クライアント:東大阪にて旋盤加工を行う製造業 T社長

現在は黒字を確保しているが、先細りする元請け企業からの受注への対策として、他の工場ができない特殊形状を加工できる技術の研究を行なっている。

異業種交流会でその技術を長村に語ったところ・・・

 

長村長村

社長、その技術の試作や研究に結構お金使っているんじゃないですか?

 

T社長T社長

そうですねえ。そら、ヨソができひん技術ですから一筋縄ではいかないですよ。

失敗も沢山、時間も山ほどかけてますわ。

 

長村長村

先ほどのお話だと現在は黒字ということですよね。

「試験研究費の税額控除」の制度は利用されてますか?

 

試験研究費とは?

試験研究費とは製品の製造、サービスの提供又は技術の改良、考案もしくは発明に係る試験研究のために要する費用をいいます。

なお、その試験研究費に充てるために他の者から支払いを受けた金額がある場合には、その金額を試験研究費の額から控除する必要があります。

試験研究費

の範囲

試験研究を行うために要する材料費、人件費(専門的知識をもってその業務に専ら従事する者に係るものに限られる)及び経費

※事務職員等のように試験研究に直接従事していないものに対する人件費は対象外。

※人件費には「専ら」用件が付されており、実務上は少し厳しく解釈されています。

 簡単に示すと以下の者が対象となります。

  1. 試験研究部門の研究者及び助手
  2. 研究プロジェクトに参加する他部門の専門知識を有する者
  3. 役員や部長などの管理職が携わっている場合も合理的に従事割合などに応じて人件費を計算していればOK

※上場企業の場合、研究開発部門に専任者を置き部門別会計により管理しているケースがほとんど

※人件費以外の材料費や機械装置の減価償却費だけでも対象にできれば儲けもの

 

ただし、税務調整が必要なものが含まれていないか注意が必要です。

(例:賞与引当金、退職給付引当金etc.)

外部に委託する試験研究費
鉱工業技術研究組合法の規定により賦課される費用

対象外

の費用

  • 客先の要望等による設計変更や仕様変更
  • 量産のための設備投資
  • 事務能率・経営組織の改善に係る費用
  • 販売技術・方法の改良や販路の開拓に係る費用
  • 単なる製品のデザイン考案に係る費用
  • 既存製品に対する特定の表示の許可申請のために行うデータ集積などの臨床実験費

 

T社長T社長

いやー、してないですね。

ウチの税理士先生から聞いた話ではあれは大企業向けやと。

 

長村長村

いいえ、社長の会社でも活用できると思いますよ。

中小企業でもこの制度で10%以上の節税を行えた例が沢山ありますよ。

 

T社長T社長

ほんまですか!?

でもウチの仲間の会社でこの制度利用しているのんは聞いたことありませんけど。

新聞なんかで出てるのは大企業の話だけのような気がしますけど・・・

 

長村長村

なぜ大企業しか適用を受けていないかといいますと、会社の経理を税理士事務所に丸投げにしているような中小企業の場合、税理士事務所の担当者では会社の研究開発の内容を十分に理解することができないからなんです。


 

長村そのため、試験研究費の集計を行えない。そういったことが主な理由じゃないでしょうか。

これはある意味、税理士事務所の怠慢かもしれませんが、顧問料3万円で記帳代行までやっておられる事務所さんではこのような制度の利用について提案する余裕はないんでしょうね。

 

T社長T社長

たしかにウチも税理士先生にそんなに顧問料払ってませんわ・・・

 

長村長村

まとめると・・・

  • 研究開発を行う専門部署(人・組織)がないため適用していない
  • 研究開発の内容を税理士が十分理解できないため、対象となる試験研究費の集計が行えない
  • どこからどこまでが税額控除の対象となる研究開発行為にあたるのか判断できていない
  • 税理士が試験研究費の税額控除について詳しくない
  • 繰越欠損金があったため、しばらく試験研究費の税額控除を適用してこなかったため集計ができなくなった

長村という感じでしょうね。

これは非常にもったいないことですよ。

 

T社長T社長

ほんまですなあ・・・私らはどうしたらこの制度使えるようになるんでしょうか?

 

長村長村

まずは、ご自身会社の研究開発の内容を分析し、適切な会計科目に分類することですね。

それから、会計上の研究開発行為の分類をもとに、税額控除の対象となる試験研究費になるかどうかを判定していけば良いと思います。

 

T社長T社長

なるほど!ほんなら早速今やってる研究開発について分析してみますわ!

ありがとうございます!また相談させてください!

 

その後

「試験研究費の税額控除」を活用することで、特別なキャッシュアウトなしに、試験研究費の額の12%相当額の節税が可能となります。

この会社様の場合、研究開発の内容を整理すると年間研究開発費に500万円程度支出してることがわかりました。

この制度を活用し50万円以上の税額控除を受けることができました。

 

今回のポイント

  • 専門の研究開発部門を設けていなくても税額控除の適用を受けることはできます
  • 安易に試験研究費勘定を使用するのではなく、きちんと研究開発行為を分析&分類し適切な勘定科目で処理することが税額控除適用の最低条件です
  • 研究開発に関するプロジェクトごとの進捗管理資料などがあると、より適用しやすくなります
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